毎日2000万枚、年間73億枚。韓国国内で捨てられる「使い捨てマスク」の数だ。本紙が20日から二日間、そのマスクの処理過程を追跡したところ、何のリサイクルも行われずにすべて埋め立て、あるいは焼却されていた。マスクの素材の大部分がプラスチックだが、政府も「分別せずに自治体指定のゴミ袋に入れて廃棄せよ」と言うだけで、これといった対策を打ち出せずにいる。今のところ分別も容易ではない状況だ。 ■韓国はコロナ時代に住みやすい国8位…TOP10は? 国民権益委員会によると、韓国人はマスクを平均2.3日に1枚使って捨てるという。4人家族ならマスクを1カ月当たり平均52枚捨てていることになる。廃棄されるマスクは毎日2000万枚に達するということだ。本紙が自治体指定のゴミ袋に入れられたマスクの廃棄処理を追跡したところ、30%に当たる約600万枚はそのまま埋め立てられ、あとの70%は焼却されていた。環境部もこれを認めている。自治体指定のゴミ袋で出される生活ゴミ(燃えるゴミ)の処理方式と同じように処理しているというのだ。 問題は、新型コロナウイルスを遮断するためフィルターが数枚重ねられているマスクの主な材料がプラスチックの一種「ポリプロピレン(PP)」である点だ。素材の特性上、土に埋めても腐敗しにくい。ソウル市立大学環境工学部のキム・ジュシク教授は「マスクの主材料であるポリプロピレンが地中の微生物によって完全に腐敗するのにかかる時間は約450年と推定される」と話す。埋め立てた牛乳パック(5年)、割りばし(20年)はもちろん、金属缶(100年)が腐敗して土に帰る時間よりもはるかに長い。それほど深刻な環境汚染を誘発するという意味だ。
焼却も同じだ。ポリプロピレン1トンを焼却すれば、その3倍を超える3.07トンの温室効果ガスが発生する。環境運動連合の活動家ペク・ナユン氏は「マスクを毎日しなければならない状況で、排出温室効果ガスは蓄積されるしかない」と言った。 「新型コロナの流行がいつ終わるか予測が困難な状況で、韓国をはじめとする全世界の78億人が排出する廃棄マスクは毎日埋め立て・焼却され、深刻な環境汚染を引き起こしている」と環境専門家らは指摘している。一部では、マスクを分別してリサイクルしたり、複数回使えるマスクを着用したりするなどの代案を出しているが、効率低下やコストが高くつくとの指摘もあり、まだ効果的な処理方法は見つかっていない。新型コロナ流行拡大で「死亡者数」「ワクチン接種者数」に神経をとがらせている中、環境破壊に関する議論は事実上、後回しにされているのだ。
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