新型コロナウイルス禍で定着したマスク生活と子どもの発達をテーマにしたシンポジウムが23日、岡山市北区奉還町の岡山国際交流センターであり、約230人が講演などを通して、着用が成長に及ぼす影響や適切な環境整備について学んだ。
京都大の明和政子教授(発達科学)は講演で、未就学児は大人の表情をまねながら相手の心を理解するとし「マスクをした保育士が笑っても分からず、まねできない」と指摘。表情の乏しさや発達の遅れにつながる恐れがあるとした。
学校では着用を求めなくなったものの、コロナ禍が子どもの語らいや体を寄せ合って遊ぶ機会を奪ってきたとも説明。「密着や接触で心地よさを共有し、他者と信頼関係を築く環境を整えることが求められる」と述べた。
元中学校長や医師らも交えた討議では、マスクを外すことに抵抗感がある子どもの心情などを話し合った。
シンポジウムは一般社団法人市民審議会(倉敷市)が企画した。
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