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Friday, May 5, 2023

脱マスク、やはり気になる「周囲の目」 コロナ「5類」間近も - 産経ニュース

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多くの人が行き交う大阪・ミナミ。いまなおマスク姿の人が目立つ=2日午後(甘利慈撮影)

新型コロナウイルス対策のマスク着用が3月に「個人の判断」に緩和され、8日には感染症法上の位置づけが「5類」になる。だが、街中や電車内、学校といった公共の場では多くの人が今もマスクを着用し、以前と大きく変わらない光景が続く。状況に応じて着脱を使い分ける人が増えているが、周囲の目や習慣化という理由が目立っており、「脱マスク」は進んでいない。

5類移行まで1週間を切った2日、大阪市内の繁華街を行き交う人の大多数がマスクを着用していた。電車内でもマスクをしていないのは主に外国人観光客で、多くは会話も控えているようだ。

「長くマスクを着用していたので、今も習慣的になっている。まだ完全に収束したわけではないし、人と会うときにマスクなしだと失礼かなと思ってしまう」。JR大阪駅近くでマスクをしていた大阪府枚方市の会社員、山崎優城さん(34)はこう話す。

また、大阪市西区の自営業の男性(54)は場所に応じて着用の有無を判断しており、「人が多い商業施設などではマスクを着けている人が圧倒的に多く、人目を気にして着けている」という。

一橋大の高久玲音(れお)准教授らのチームが、「マスクを着ける・着けない」を決める際、何を判断材料にしているかを、昨年8月から1~2週間ごとに全国の20~79歳の約千人に調査。「判断に当たって重要な要素は」との質問に、11項目から当てはまるものを複数選ぶ方法で回答を得た。

今年4月第4週時点では「居住地域の感染状況」が47%と最多。続いて「周囲の人の着用状況」が37%だった。これらは調査開始から1、2位をほぼ独占してきた。

一方、「政府の方針」や「専門家の見解」を参考にするとしたのはそれぞれ14%、16%にとどまる。過去も各20%前後で推移していたが、3月中旬ごろからさらに下がったという。

学校も進まず

学校でも脱マスクは進んでいない。

3月の卒業式に8割近い生徒がマスクを外して臨んだ大阪府立清水谷高校(大阪市天王寺区)の日笠賢校長は、「なかなか生徒のマスクが外れないですね」と苦笑する。

自身はノーマスクで過ごし、教室や廊下に校内でのマスク着用は求めないことを伝えるポスターも掲示するが、外している生徒は1割程度。写真撮影時に着用したままの生徒もいたといい「中学の3年間丸々マスクだった。同調圧力も感じ、いきなりは外しづらいのでは」と話す。

文部科学省は4月28日、全国の教育委員会に5類移行後の学校の感染対策について大幅に緩和する方針を通知。衛生管理マニュアルを改定し、体温チェックや日常的な消毒作業は不要とした上で、距離を保つための座席間隔の確保については削除した。ただ、感染不安を理由に学校を休んでも欠席扱いしない特例措置は継続するという。

こうした現状を踏まえ、東大阪市立布施小学校では、低学年でマスクなしの児童は増えたが、高学年はマスク姿が目立つ。池田ゆり校長は「子供たちを規制しなくてよいのが一番」と5類移行に合わせた文科省の緩和方針を歓迎。今月末の運動会に向けた練習なども始まるため、「自然とマスクを外す流れになるのでは」と期待を込める。

また、給食など食事の場面についても文科省は「黙食は不要」と改めて通知したが、すぐに元通りとはならないようだ。

大阪市内のある小学校では、児童が負担を感じずに黙食ができるよう、給食の時間に動画や音楽を流す教員も。小学6年の女児(11)は「みんな自然と静かになる」という。女児の母親(38)は「子供たちにはマスクなしで学校生活を楽しんでほしいが、まだ感染が完全になくなったわけではない。脱マスクは徐々に進めばよいのでは」と話した。

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