去年の3月13日、新型コロナ対策として求められていたマスクの着用が個人の判断に委ねられました。
あれから1年。
感染症法の分類も季節性インフルエンザと同じ5類に移行し、日常が戻ったかのように見えます。
医療や介護現場、そして県民はどう行動しているのか…。
「いま」を取材しました。
富山市の商業施設。
去年4月、マスク着用が個人判断になってから1カ月後の店内の様子です。
客のほぼ全員がマスクを着用していました。
あれからおよそ1年。
取材した12日は、マスクを外す客もみられましたが、ほとんどの客がつけていました。
*マスク着用
「つけたまま。子育てセンターに行っても、マスクをしているママさんが多いので」
*マスク着用
「なるべく人混みに入るときはしている。インフルエンザ、コロナ、はしかが嫌だから」
*マスク着用
「1月にコロナになったので、念のためにしている。子どもたちも風邪をひいているので、つけている」
*マスク外す
「みんな外している。風邪ひいているときはつけるけど、風邪ひくまではつけない」
*マスク外す
「肌が弱いのもある。目だけ見ていても面白くない。(会話の)キャッチボールするときは、口元を見て」
こちらは富山市の堀川中学校です。
文部科学省は去年4月から、「マスクの着用は原則不要」としています。
この学校では、徐々にマスクを外す生徒が増えてきました。
しかし、それでも体育の授業中、半分以上の生徒がマスクを着用していました。
*堀川中学校(3年生担任) 山本貴浩教諭
「着用率は若干減っていると感じている。特に夏場はマスクの着用ができなくなった時期があった。それを機に外す生徒が増えてきた。3年生は入試があったので、マスクの着用は増えた」
この冬はインフルエンザの流行で学級閉鎖する時期もあり、今はマスクを着用する生徒が多いといいます。
*中学3年の生徒
「(感染症が)流行っているときはつけているが、流行っていないときは外して生活している」
*中学3年の生徒
「何年間もマスクをつけての生活だったので、それに慣れてしまった。マスクをつけている方が安心。高校生になったら途中から外すのは勇気がいる。最初から外すか、周りに合わせてずっとつけているのかな」
一方、医療現場では…。
感染症指定病院のひとつ、富山市民病院です。
医療従事者はもちろん、患者にもマスクの着用徹底を求めています。
新型コロナが5類に移行してからは、病室での面会を再開しました。
ただ、今はコロナの感染が広がっているとして禁止しています。
*富山市民病院 藤村隆院長
「5類になった後も(コロナの)9、10波が来た。10波はかなり感染者数が多い。(対策を)全く弱める状況ではない。10波の後インフルエンザのように年1回少し流行となれば次のステップに行くかもしれないが、現時点ではそれはない」
この1年、富山市民病院ではコロナの入院患者がゼロになることはなく、院内の様子はコロナ禍と変わらないといいます。
マスクの着用は介護施設でも続いています。
富山市の特別養護老人ホームささづ苑では、入所者のマスクは不要ですが、現場で介護にあたるスタッフは着用し続けています。
それでも年に数回はコロナの感染者が発生。
介護の質を高めるためにはスタッフのマスクを外したい思いがありますが、当面は着用し続ける方針です。
Q.本当は外したい?
*ささづ苑 古柴政美副施設長
「face to face。何喋っているかわからない。高齢の方は耳も遠い。表情を見て笑っているか怒っているか見る。それがなくて4、5年。この先ずっと介護・医療はマスクをつけて職員が対応するようになったら、どうコミュニケーションをとっていくのだろう」
ただ、家族の面会はコロナ前と同じく自由としていて、こんな事例があったといいます。
*ささづ苑 古柴政美副施設長
「病院では面会できないが、うちはいつでも面会OK。病院にとどまるか、施設に戻るか選択に悩む家族がいる。コロナの影響を受けていることがある。家族は幾ばくも無い時間を一緒に過ごすか。医療、緊急事態の対応を選択するかの岐路にいる」
コロナの感染対策が大きな転換点を迎えて1年。
大きく変わった社会。
様々な判断と思いが交錯しています。
からの記事と詳細 ( 個人の判断となり1年…『マスク着用』学校・医療・介護現場等の“今の判断”は 変わった事と変わらない事|FNN ... - FNNプライムオンライン )
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