13日の米株式相場は反落。主要株価指数はそれぞれ過去最高値から下げた。投資家の間では、米金融当局が制御不能な物価上昇を許すリスクを巡る議論が活発化している。
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S&P500種株価指数は3営業日ぶりに下落。取引開始前に発表された JPモルガン・チェースと ゴールドマン・サックス・グループの4-6月(第2四半期)決算はまちまちな内容だった。テクノロジー銘柄は日中の大半において比較的堅調に推移したが、ナスダック100指数の終値ベースでの最高値更新はならなかった。
朝方発表された6月の米消費者物価指数( CPI)は前月比で急上昇し、2008年以来の高い伸びを示した。伸び率はブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の全てを上回った。
S&P500種は前日比0.4%安の4369.21。ダウ工業株30種平均は107.39ドル(0.3%)安の34888.79ドル。ナスダック総合指数は0.4%低下。
ブリークリー・アドバイザリー・グループのピーター・ブックバー最高投資責任者(CIO)は「国債入札前は長期金利が低下したため、ハイテク株は踏ん張っていた。だがイールドカーブ全体が金利上昇見通しを反映したことから、株価指数を唯一支えていたハイテクにも売りが出た」と指摘。「S&P500種やナスダック100は過去3週間で毎日のように上昇し、買われ過ぎの領域にあった」とも述べた。
米国債は下落。ニューヨーク時間午後4時59分現在、10年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.42%。この日の30年債入札が不調に終わった後、長期物の利回りは日中最高をつけた。30年債利回りは終値ベースで7月2日以来初めての2%超えとなった。
外国為替市場ではドルが高い。予想を上回るCPI上昇で米金融当局が引き締めに転じる可能性が徐々に高まっているとの観測が広がり、米国債利回りに歩調を合わせて上昇した。ユーロはドルに対し約3週間ぶりの大幅下落。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.5%上昇。ドルは対円で0.2%高の1ドル=110円63銭。ユーロは対ドルで0.7%安の1ユーロ=1.1776ドル。
ニューヨーク原油先物相場は反発し、終値で2018年10月以来の高値となった。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟主要産油国で構成する「OPECプラス」の協議行き詰まりを背景に、世界の石油市場は「大幅に逼迫(ひっぱく)」すると、国際エネルギー機関(IEA)は月報で 警告。イラン核合意の再建 交渉も難航しており、同国の原油輸出が急増するとの見方も後退している。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物8月限は1.15ドル(1.6%)高の1バレル=75.25ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント9月限は1.33ドル高の76.49ドル。
ニューヨーク金相場は反発。米CPIの伸びが市場予想を大幅に上回ったことを受けて、市場では米金融緩和縮小に向けた工程表が意識された。TDセキュリティーズのライアン・マッケイ氏はテーパリングが意外に早期に実施されるとの期待が維持される可能性があり、金買いの動機はなくなることが示唆されるとした上で、「こうしたシナリオは金に既に織り込まれており、ポジション動向にもほぼ偏りがない。金が大きく下落しないのはそのためかもしれないが、引き続き上値は抑えられる」と述べた。
金スポット価格はニューヨーク時間午後1時46分までに、前日比0.1%高の1オンス=1807.95ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.2%高の1809.90ドルで終了した。
原題: Stocks, Bonds Fall as Inflation Debate Intensifies: Markets Wrap(抜粋)
USTs Long-End Slides After Bond Sale, Erases Post-CPI Flattening(抜粋)
Dollar Rises as Fed’s Reaction to Inflation in View: Inside G-10(抜粋)
Oil Advances to 33-Month High on Warning About Supply Crunch(抜粋)
Gold Advances as U.S. Inflation Data Leaps Past Estimates(抜粋)
(市場関係者のコメントを追加、相場を更新します)
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