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米リッチモンド連銀のバーキン総裁は、当局は金融市場や経済に過度の悪影響をもたらすことなく可能な限り速いペースで利上げすべきだとの見解を示した。
総裁は21日、全米企業エコノミスト協会(NABE)主催のオンラインイベントで、「現在はインフレが高く、広範にわたり、根強い、そして政策金利は正常な水準をなお大きく下回っているという状況にある」と指摘。「どこにも打撃を与えずに、望ましいと考える水準へと可能な限り速いペースで戻すことが重要だ」と語った。
バーキン総裁は、先週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で決定した0.75ポイント利上げを支持したと説明。同幅での利上げについて「もし可能なのであれば、実行してよいのではないか」と語った。総裁は今年のFOMC会合で投票権を持たない。
政策金利についてバーキン総裁は、中立水準を超えて景気抑制的な領域に引き上げる必要があるかもしれないと述べた。
7月の次回FOMC会合での0.75ポイント追加利上げを支持するかどうかについては発言を控えた。ただパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が先に示した利上げ見通しについては「異存はない」と述べた。パウエル議長は先週のFOMC会合後の記者会見で、次回会合で0.75ポイントないし0.5ポイントの追加利上げが決定される可能性が高いと発言した。
FOMC、75bp利上げ-7月は75か50bpの公算大とFRB議長 (3)
高インフレについては、強固な貯蓄を支えに支出している消費者の需要と、供給面の混乱が要因だと指摘。2021年春にワクチン供給が始まった後に消費が急増し始めたが、「物品とサービスの両方で多くのサプライヤーは、こうした需要に全く準備ができていなかった」と述べた。
バーキン総裁は物価圧力を抑制するため当局が急ピッチで利上げしていることについて「緊急性は高い」と発言。バランスシート縮小開始と合わせた2つの措置が金融政策引き締めで協力し合うことになるとの認識を示した。
また、リッチモンドのリスク管理協会(RMA)で 講演した総裁は、米当局がインフレ対策で利上げする中、リセッション(景気後退)の可能性は排除できないと発言。「景気循環は途切れることなく続いているため、リセッションの可能性を完全に排除することはできない。単なるタイミングの問題だ」と付け加えた。
このほか記者団に対し、「経済が極めて不安定な状態に陥ってから2年になる。とても安定した状態から大きな変動に移行し、再び非常に安定した状態になる可能性は著しく小さいと考えられる」と述べ、新型コロナウイルス禍の前のパターンに経済が急速に戻ることはないとの見方を示した。
原題: Barkin Says Fed Should Normalize Policy As ‘Fast’ as Feasible
Fed’s Barkin: I Understand Why Some Are Forecasting a Recession(抜粋)
(バーキン総裁の発言を追加して更新します)
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