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Monday, July 18, 2022

ロシアのガスプロムが不可抗力を宣言、欧州の一部買い手に-関係者 - ブルームバーグ

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ロシアの国営天然ガス企業 ガスプロムは、欧州の買い手数社に対し不可抗力条項を宣言した。ガス供給の制限を継続する意図があるとのシグナルを送っている可能性がある。

  事情に詳しい複数の関係者によれば、ガスプロムは先週14日付の書簡で、不可抗力条項は過去1カ月の供給に適用されると記した。同社は書簡を送付する前の段階で既に欧州への供給を減らしていた。また主要なパイプラインをメンテナンスのために閉鎖している。今回の不可抗力条項の通知に期限は記されていないという。関係者らは情報が非公開だとして匿名を条件に語った。

  ガスプロムはここ1カ月、ガス供給量が顧客の注文量を下回る状況が続いている。これについて同社は、ロシアとドイツを結ぶ主要パイプラインでタービンに問題が発生したと説明。一方、ウクライナでの戦争が原因で、同国とロシアの国境にある主要エントリーポイント2カ所のうち1カ所が閉鎖されたことから、ウクライナ経由のガス供給も減少している。

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  エナジー・アスペクツ(ロンドン)で天然ガス・石炭・炭素担当責任者を務めるトレバー・シコルスキ氏は「予定されているメンテナンス期間よりも長期にわたって少ない供給が継続し得ることを示唆しているように思われる」と語った。

  企業は通常、火災や自然災害といった予期せぬ事態が発生した場合に不可抗力条項を宣言する。不可抗力条項を過去にさかのぼって発動するのは「控えめに言っても異例」だとシコルスキ氏は指摘。欧州の買い手はこの通知に意義を唱え、補償を要求することが予想されると付け加えた。

  ガスプロムによる不可抗力条項の宣言については、ロイター通信が先に報じていた。ガスプロムからはこれまでコメントを得られていない。ガスプロムから通知を受けた企業にはドイツのエネルギー会社 ユニパー RWEが含まれる。

  ユニパーは、ガスプロムの輸出部門が、過去と現在のガス供給不足に関して遡及(そきゅう)的に不可抗力条項の適用を主張してきたと説明。その上で、「これは不当であり、不可抗力条項適用の主張を正式に拒否した」と明らかにした。

  RWEはガスプロムから通知を受けたことを確認した上で、詳細やRWEとしての法的な見解についてはコメントを控えた。

原題: Gazprom Declares Force Majeure on Some European Gas Buyers (3)(抜粋)

 

(市場関係者などのコメントを追加し、更新します)

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