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Wednesday, March 18, 2020

買えぬマスクに不安と諦め 使い捨て再利用も - 中日新聞

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、県内でもマスク不足の深刻さが増している。17日も各店舗は品切れ状態で、消費者には不安とともに諦めに似たムードが漂う。店舗からは早期の安定供給に向けた対策が必須との声が上がった。

 高齢者の重症化リスクが高いとされる中、福井市の七十五歳の無職男性は市内のドラッグストアへ出向いたが、マスクは売り切れ。「以前に買ったマスクが二十〜三十枚あったが、残りは五、六枚。そろそろ見つけないとつらい」と表情を曇らせた。

 同市の八十三歳の無職女性もスーパーでマスクを手に入れられなかった。「毎日どこを探しても売っていない」。家に残っているのは数枚。使い捨てマスクを洗って使っており、油性ペンで印を入れて娘の分と区別が付くようにしている。

 数少ないマスクを大事に使う人は多い。福井市の足羽山を訪れた同市和田二の病院勤務の女性(33)は「休日にマスクをするのは人に会う時だけ」。同市浅水町の男性団体職員(34)も「不特定多数の人がいる場所に行く時や重要な用件の時だけ、職場に備蓄されているマスクを使っている」と肩をすくめた。勝山市本町三の主婦(57)は、自宅に六十枚入りのマスク一箱半があるというが「子どもや孫のもしもの時のために」と備蓄している。

 あわら市の自営業男性(43)は、息子の受験と自分の花粉症を控え、年明けに買い込んだ。「神経質になりすぎてもと思うが、新型コロナが福井に入ってきたら意識が変わるかもしれない」と警戒する。

 家族が購入した分を必要な際にだけ使うという越前市の男性会社員(53)は、マスク不足の現状を「ウイルスの感染と同じく、人の不安も感染しているのではないか」と冷静に見る。敦賀市の女性公務員(38)はマスクの入手はほぼあきらめ「子どもがいるので、せめてアルコール消毒液がほしい」と訴えた。

     ◇

 店側も頭を痛める。福井市内のドラッグストア担当者は「二月中旬からマスクを買い求める人が増える一方、入荷が滞るようになり、棚が空のままだ」。入荷は今も安定せず、二日に一回、数枚入りが三、四セット入るだけ。店では連日、開店前から客が二十人ほど並んで待つ状態で、すぐに売り切れてしまうという。

 店員が客から「マスクがないなら工場から取ってこい」などと暴言を受けることもあったといい、「転売禁止にはなったが、先行きは見通せない。なんとか早く客に行き渡るよう供給を安定させてほしい」とこぼした。

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March 18, 2020 at 03:12AM
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