新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、政府が示した新しい生活様式に、症状がなくてもマスクを着用することが含まれた。だが、マスクは着ければよいというわけではなく、顔にしっかりとフィットできるかどうかで、効果に大きな差が出る。公衆衛生学の専門家で、「マスクの品格」の著書がある聖路加国際大大学院准教授の大西一成さん(41)=写真=に、基本的な知識と正しい着用方法を聞いた。 (河郷丈史)
家庭用マスクには不織布製と布製があり、ドラッグストアなどで市販されている。大西さんによると、マスクの目的はウイルスなどの粒子を取り込まないことと会話やせきなどによる飛沫(ひまつ)の飛散を防ぐこと、鼻とのどの保湿、保温という。
不織布は繊維を編まずに熱などで変形させ布にしたもので、内部に粒子の侵入を防ぐフィルターがある。使い捨てで、広く普及する。
フィルター性能の改良が進み、新型コロナウイルス程度の大きさの粒子ならほぼ通さないものが増えている。自分の飛沫が周囲に飛ぶのを抑えるには有効だ。
だが、着用した際に隙間ができるため、ウイルスの侵入を防ぐ効果は十分ではない。大西さんは二〇一四〜一九年度にかけ、十分なフィルター機能のある市販の不織布マスクでどれほど粒子の侵入を防げるのか、子どもから高齢者まで約千人に実験。自由に着けてもらったところ、粒子がマスク内に入る「漏れ率」は八割以上が100%で、侵入を全く防げていなかった。
一方、大西さんが着用方法を指導し、顔に合ったマスクに替えるなどすると、多くの人の漏れ率が10〜40%ほど改善し、九割以上、粒子の侵入を防げた人も。「いかに正しく着用し、顔にフィットさせるかが重要」と指摘する。
布製はガーゼなどで作られ、政府が全世帯に配布するのも、このタイプ。目が粗いため、ウイルスが容易に通過でき、侵入を防ぐのは難しい。大きな飛沫が飛ぶのを防ぐことや、鼻やのどを保湿、保温する効果は期待できる。
不織布、布ともに、手についたウイルスを口や鼻に運ばない効果はあり、大西さんは「十分な知識を持ち、正しく選び、正しく扱ってほしい」と訴える。
◆鼻のワイヤは「W」曲げ
不織布マスクを正しく着けるポイント=イラスト=は鼻の部分のワイヤを曲げ「W」の形をつくること。顔に当ててからワイヤを曲げると、ワイヤが少し戻り、隙間が生まれる製品もある。最初に強めに曲げて着けた方が、より強く肌に押し当てられる。
上下に引っ張ると張り出す面を外側にし、鼻からあごの下まで覆う。髪の毛やひげが挟まると隙間ができるので、注意を。会話時などにあごの下にずらすと、内部にウイルスが付着する危険があり、ひもが伸びてフィット感も変わる。正しく装着したら、なるべく動かさない。
一時的に外し、机などに置く場合は清潔なティッシュなどを敷き、顔側の面を下に。顔側を上にするとマスク内に飛沫が落ちたり、マスクの表面のウイルスが机に付着する恐れがある。外す際は表面には触れず、ひもから。
自分に合うマスクを選ぶことも重要。耳の付け根の一番高い部分と、鼻の付け根から一センチ下の部分の距離を測ると、サイズの目安をつかめる。
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May 15, 2020 at 06:54AM
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顔へのフィット 効果左右 マスク着用、正しく:暮らし(TOKYO Web) - 東京新聞
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