「江戸堀サンテクリニック」(大阪西区)の古谷鉄夫医院長
初めての夏、マスクの夏。すでに冷感マスクが人気を集めているが、一方で夏場でのマスク着用について、熱中症の危険性が様々なニュースで伝えられている。しかし、リスクはそれだけではない。
「皮膚科の観点から言うと、夏場のマスク着用はデメリットの方が多いです」と語るのは、「江戸堀サンテクリニック」(大阪市西区)の古谷鉄夫院長。皮膚科、内科を職分としている現役医師だ。
マスクも原因、急増する脂漏性皮膚炎
緊急事態宣言が発出した4月頃から急増しているという皮膚病「脂漏性皮膚炎」。鼻や口の周りが赤く炎症し、ブツブツができる症状だが、もともと人の肌に潜んでいる真菌、マラセチアが引き起こすのだとか。そのマラセチアは高温多湿な状態で増殖。ニキビと違って、皮脂が溜まっていなくても症状が出ることが多い。つまり肌が清潔であっても油断はできないのだ。
古谷先生いわく「脂漏性皮膚炎の相談は今も増え続けていますが、夏本番にはもっと増えるでしょう」と警鐘を鳴らす。蒸れたマスク内は脂漏性皮膚炎だけでなく、マスクとの擦れによる接触皮膚炎、さらにはニキビの増加も懸念される。
目の粗い、通気性の高いマスクで十分
「蒸れるのを防ぐため、こまめにマスクを外すことです。そうすることで菌の増殖を抑えられます。また新型コロナを他人に感染させない、という意味合いであればもっと目の粗い、通気性の高いマスクを着用すれば十分です」(古谷先生)
街なかで側に人がいないときやオフィス内でも会話をしないときなどはマスクを外しても良いでしょう、とは先生の談。また蒸れるのを防ぐ、という点では接触冷感マスクは効果があるそうだ。
先生によるとまだまだ医療用のマスクが足りない状態が続いているそう。医療従事者の負担減、なにより健康に新型コロナ禍を過ごすためにも、この夏は通気性の良い一般的な布マスクを利用しよう。
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June 24, 2020 at 05:24AM
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現役医師が警告、夏マスクで増える赤いブツブツの正体 - Lmaga.jp(京阪神エルマガジン社)
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