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Wednesday, June 17, 2020

イルカが死に絶え、地中海が「マスク」で埋め尽くされる日(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース

毎分3万本のプラスチックボトルが海へ

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延により、世界中の都市がロックダウンに追い込まれていたあいだ、空からはスモッグが消え、街なかに野生動物が姿を現し、緑色に濁っていたベネチアの運河には魚がやってくるほど水は透きとおっていた。 【写真ギャラリー】お散歩、配達、ひなたぼっこ… パンデミック下の動物たち ところが、英「ガーディアン」紙によれば、すでに海洋汚染は深刻な状況になっているという。使い捨てマスクがクラゲのように海中を浮遊し、ラテックス製の手袋が海底に沈む──。ダイバーたちは、アルミ缶やプラスチックカップといったゴミのなかに、こうした「コロナごみ」を目にするようになった。 こうした状況に、フランスのNGO団体「Opération Mer Propre」は警鐘を鳴らす。同団体のローラン・ロンバートによれば、フランスだけでも20億枚の使い捨てマスクをオーダーしている。彼は、海に捨てられたマスクを映した動画をSNSにアップし、こうコメントしている。 「地中海には、クラゲよりもマスクのほうがたくさん浮かぶようになってしまうかもしれない」 新型コロナウイルス対策に関して、すべてをプラスチック製品に頼る必要はない。洗濯できる布製マスクを利用したり、使い捨ての手袋をする代わりに手洗いを徹底すればいい。そんなメッセージを伝えたかったのだそうだ。 コロナ禍以前から、専門家たちはプラスチックごみの問題を声高に叫んできた。国連によれば、毎年1300万tものプラスチックが海に捨てられている。さらに、地中海においては毎年57万tのプラスチックが捨てられており、これは1分あたり3万3800本のプラスチックボトルが海に投げ込まれている計算になる。 そこへ追い打ちをかけるようにパンデミックが世界を襲い、プラスチックごみ増加のリスクが高まっているのだ。

危機は世界中に広がっている

こうした状況は、ヨーロッパに限ったことではない。香港を拠点とする環境保護団体「OceansAsia」によると、香港では、わずか100mほどの無人島の海岸でおよそ70個のマスクが回収された。その1週間後には、さらに30個のマスクが流されてきたという。 同団体のゲイリー・ストークスは「いたるところにマスクが落ちている」と話す。 「マスクを使うようになってから、その影響は海岸に現れているのです」 そして、こうして海に捨てられたマスクをエサと勘違いしてイルカが食べてしまい、死にいたるケースも後を絶たない。 「海岸には、イルカの死体がよく打ち上げられます。そして解剖すると、体内からマスクが出てくるのです」 人間の活動が一時停止し、海は本来の美しさを取り戻したはずだった。それにもかかわらず、家の外に出られるようになった途端、再び人間は海を汚しはじめた。 私たち人間の無責任な行動が、イルカやウミガメを殺し、海をマスクでいっぱいにする──。使い捨てマスクは、完全に分解されるまでに450年かかるとされている。

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June 17, 2020 at 06:55AM
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