2021年01月15日07時09分
新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づき、東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県が緊急事態宣言の適用期間に入ってから14日で1週間がたった。宣言後、各都県では繁華街の人出に目立った減少がなく、医療提供体制の逼迫(ひっぱく)は続く。小池百合子都知事らは「極めて厳しい状況だ」と危機感を募らせ、病床確保やテレワーク、外出自粛の徹底に躍起となっている。
コロナ「感染爆発の兆候」 医療逼迫、自宅療養者死亡も―都専門家会議
「2回目の宣言であることが余計難しくしている」。小池氏は14日、区長らとの会議で、人々の「コロナ慣れ」に苦慮していることを吐露した。これに先立ち、専門家から「都内の医療提供体制は通常の救急医療も含め危機的状況にある」と報告を受けた小池氏。区長らに対し、外出自粛やテレワーク実施を住民に周知するよう求め、「人の流れをいかに止めるかという点に尽きる」と訴えた。
神奈川県の黒岩祐治知事は12日、小池氏らとともに首相官邸で菅義偉首相と会談した際、病床確保に向けた政府の「徹底的な財政支援」を要請、了承された。これを受け、同県では、これまでコロナ感染者を受け入れてこなかった民間病院や診療所にも幅広く受け入れ要請する方向で検討。黒岩知事は「このままでは限界。地域全体で受け入れるやり方へと根本的に変える」としている。
埼玉県の大野元裕知事は宣言を受け、川越市などで午後8時以降の不要不急の外出自粛を呼び掛ける街頭活動を展開。14日には、県内選出国会議員らに感染状況を説明し、「(医療体制に)余裕がなくなってきている。極めて厳しい状況だ」として、支援を求めた。
千葉県では森田健作知事が12日夜、船橋市内の繁華街を視察し、飲食店に営業時間短縮への協力を呼び掛けた。ただ、県担当者は「今後も地道に呼び掛けを続けるが、新規感染者が減るまでにはもう少し時間がかかる」としている。
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