YTS山形テレビ
新型コロナの感染拡大を防ぐには、「不織布マスク」の効果が高いと言われています。国内では、大手企業などで生産拡大や新規参入が相次いだ中、「不織布マスク」の生産に乗り出した山形県の企業を取材しました。 山形県鶴岡市に拠点を置くトガシ技研が、不織布マスクの生産を計画したのは2020年。新型コロナの発生で、不織布マスクが手に入らなかったのが きっかけです。 【トガシ技研 長谷川靖和 社長】 「(去年)2月に決断をして、輸入の手続きなどがあり、5月に機械が日本に届き、いろいろ改造をして(去年)7月に生産開始することができた」 産業用ロボットのメンテナンスの会社として、1988年に創業した「トガシ技研」。現在 産業機械の設計・生産が主力で、これまでは企業間取引のみのビジネスでした。不織布マスクの進出で、初めて消費者向けの商品を手掛けることになりました。 【トガシ技研 長谷川靖和 社長】 「600万円ほど(不織布マスク生産の)機械の導入にかかりました」「一日に4万枚、月に80万枚生産することができます」 ところが、導入した生産ラインを動かしてみると、苦労の連続でした。 【トガシ技研 CL技術部 佐藤豪 部長】 「マスクは布製の製品なので、布を3枚合わせると『よれ』が出て、一番苦労したところ」 不織布マスクは、3枚の不織布を重ねてマスクに加工しますが、少しでも「ズレ」があると不良品になってしまうため、生産ラインの調整に時間が かかったそうです。さらに、作業員が検品するとどうしても人数が必要で、コスト増に直結します。 トガシ技研は、自社のノウハウと地元の協力会社と共同でマスクのひもを引っ張って検査する装置や「カメラ」で撮影して不良品を調べる「自動検査装置」を開発。人件費を抑え、マスク価格を抑えて利益を生み出すコストダウンを達成しました 【トガシ技研 長谷川靖和 社長】 「長時間付けても耳が痛くないといういい評価もいただいた」「マスクの生産を通じて、初めてBtoCという一般市場へメーカーとして物を売ることができた。これをきっかけに、世の中に必要なものを自分たちで作り上げて販売していければと」 トガシ技研では、マスクに続き消毒用スタンドも(税込み5500円)自社開発。これまで8000台を売り上げたそうです。50枚入りのマスクは980円(税込み)。20枚入りは450円(税込み)で、庄内地方を中心に県内のコンビニやスーパーのほか、ネットでも販売しています。今後は、新潟や福島など隣県での販売も力を入れていくそうです。 【高橋型精 高橋光広 社長】 「2020年3月31日、山形でコロナの患者さんが発生し、マスクが足りないということで、うちの技術を使ってマスクを作ることを決断した」 精密刃型という部品を長年手掛けてきた山形市の「高橋型精」は、2020年の6月末に不織布マスクの生産に乗り出しました。こだわりは他のマスクにはない機能性です。 【高橋型精 高橋光広 社長】 「一味違うマスクということで、抗菌防臭なおかつ、口の周りを広く空間を保てるということで、特長を持たせたマスクを作った」 マスクは山形市の自社工場クリーンルームで作っていますが、生産ラインはすべて自社開発だそうです。 【高橋型精 高橋光広 社長】 「120度にコントールするプレス機を最終工程で使い、抗菌防臭トリプルオーバーラップのマスクを加工して販売している」 「高橋型精」では、不織布などのマスク生産に使う材料も日本産にこだわって調達しているそうです。マスクの製造は一日に500枚。これまでに3万5000枚を販売しました。 【高橋型精 高橋光広 社長】 「合唱やアナウンスなど、話を職業とする方がリピーターとしてお買い上げいただいている」 1箱60枚入りで3960円(税込み)で、ネットでの販売や事前に連絡があれば、工場で直販も受け付けているということです。 独自の技術力でマスクの生産ラインを確立し2020年、極端に不足したマスクの供給を整えた山形産マスク。皆さんもいかがですか?
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