【NQNニューヨーク=川内資子】4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は続落し、前日比21ドル42セント(0.1%)安の3万5089ドル74セントで終えた。朝方発表の1月の米雇用統計を受けて米金融政策の早期の正常化観測が高まった。金融引き締めが景気を冷やすとの警戒感から景気敏感株の一角に売りが膨らんだ。半面、3日夕に四半期決算を発表したネット通販のアマゾン・ドット・コムの急伸を受け、ハイテク株には買い直しの動きがみられた。
雇用統計で景気動向を映す非農業部門の雇用者数は前月比46万7000人増と市場予想(15万人増程度)を上回った。昨年11、12月分も上方修正された。平均時給の伸びは市場予想以上だった。米労働市場の逼迫を示したとして、米連邦準備理事会(FRB)が積極的に金融引き締めを進めるとの見方が強まった。
金融引き締めが景気を冷やすとの警戒感から景気敏感株の一角が売られた。工業製品・事務用品のスリーエム(3M)が2%下げ、建機のキャタピラーも売られた。ホームセンターのホーム・デポやクレジットカードのビザなど消費関連株も下げた。ダウ平均は午前中に312ドル安となる場面があった。
午後に入ってからはプラス圏に切り返し、一時は200ドル超上げた。アマゾンの2021年10~12月期決算はクラウド事業の好調さを背景に大幅増益となり、株価は14%上昇した。3日に交流サイトのメタプラットフォームズ(旧フェイスブック)の急落を受けて大きく下げていたハイテク株を買い直す動きが広がった。ダウ平均の構成銘柄では顧客情報管理のセールスフォース・ドットコムが3%上昇し、ソフトウエアのマイクロソフトも上げた。
米長期金利が一時、前日比0.10%高い1.93%と20年1月以来の水準に上昇した。利ざや拡大への期待から金融のゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースがともに2%超上げた。
ナスダック総合株価指数は反発し、前日比219.189ポイント(1.6%)高の1万4098.007で終えた。アマゾンの好決算を受け、データドッグやゼットスケーラーなどクラウド関連株が軒並み上昇した。エヌビディアなど半導体株も総じて上げた。一方、メタは小幅に続落した。
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