仏ルノーは8日、計画中の電気自動車(EV)新会社について米半導体大手のクアルコムが出資すると発表した。米グーグルとも連携し車両のデジタル化を進める。ルノーと企業連合を組む日産自動車と三菱自動車もEV新会社への出資は検討中だ。ルノーは日産に対する出資比率を引き下げる協議も日産と進めている。急速に進むEVシフトを背景に構造改革を急ぐ。
クアルコム傘下のクアルコム・テクノロジーズがルノーのEV新会社に出資する。最先端の半導体を活用した車載システムの共同開発を始める。2026年をメドに完成させて外部にも提供する。EV新会社での協業について、詳細は今後詰める。クアルコムとルノーはこれまでも技術協力関係にあった。
ルノーはEV新会社を23年後半にも新規株式公開(IPO)させる。30年までにEV6車種をそろえ、売上高で年率30%成長させる計画だ。31年には年間100万台販売を目指す。
ルノーは今年2月、「アンペア」と呼ぶEV事業の分社と新会社の設立構想を表明した。日産と三菱自などに新会社への出資を含めて参画を要請している。
日産と三菱自は今後、出資の判断を詰めていく。日産はEV新会社の株式を最大15%取得する可能性がある。三菱自は参画の是非を検討中としている。
ルノーはガソリン車やハイブリッド車など内燃機関車の事業について中国の民営自動車大手、浙江吉利控股集団と折半出資の合弁会社を設立することも発表した。浙江吉利控股集団と同グループの吉利汽車で50%を、ルノーが50%出資する。日産は同新会社への参画を見送る。
新会社ではエンジンなどの駆動装置を開発・生産する。17の工場や5つの研究開発拠点をもち、従業員は1万9000人ほどになる見込み。約130カ国にシステムを供給する。
日仏企業連合を巡っては、ルノーは日産株43%を15%まで引き下げる交渉を進めている。ルノー側は日産との協議について同日の発表では「持続的な連合の運営や企業統治(ガバナンス)に向けて構造的な改善を進めている」と述べるにとどめた。(赤間建哉、パリ=北松円香)
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