ゴールデンウイーク(GW)で全国各地が大勢の人出でにぎわった30日、本紙記者は都心の人気スポットを楽しむ人々のマスクの着用状況を調べた。巣鴨、新宿、原宿、渋谷、東京スカイツリー、浅草の6カ所を移動し、歩いて分かったのは、外国人観光客の増加や気温上昇が脱マスクを進める要因になるということだった。
≪巣鴨≫「おばあちゃんの原宿」こと巣鴨地蔵通り商店街では、100人のうち73人がマスクを着用していた。高齢者に限れば9割以上がマスクで口を覆っていた。
80代の男性は「この年でコロナにかかればイチコロだからね。怖いから外せない」と話した。この日、都心の最高気温は22度だったが、湿度は約90%。マスクを外して歩いていた男性(72)は「蒸し暑いから息苦しくて」と理由を明かした。
≪新宿、原宿、渋谷≫若い世代が集まる場所はどうか。原宿の竹下通りでは、外国人観光客も含め100人のうち56人がノーマスク。集計には含めていないが、マスクを顎にかける「顎マスク」で、クレープなどを歩きながら食べる若者も目立った。インバウンドが急増する新宿・歌舞伎町や渋谷のスクランブル交差点でもマスクの有無の割合はほぼ半々。マスクを外していた会社員の女性(24)は「外国の人がほとんど着けていないから“もういいでしょ”って気分になった」と白い歯を見せた。
取材ではマスクを着けない理由として「暑くて息苦しいから」と気候を挙げる声が特に多かった。ただ、巣鴨から渋谷へ向かうJR山手線の車内では100人中77人がマスクを着用。屋内では慎重になっている姿勢も見られた。夏本番に向けて若い世代を中心に、まずは屋外での脱マスクが進んでいきそうだ。(安田 健二)
≪スカイツリー≫東京スカイツリー(墨田区)の前では、館内に向かう200人中約7割の136人がマスクを着用。子供を連れた同区在住の40代男性は「子供への感染がやはり怖い」と話した。東京メトロ銀座線の浅草駅から渋谷方面へ向かう車内でも、100人中70人と7割の人がマスク姿。着用率はともに7割で、スカイツリーも地下鉄も「屋内」という感染リスクが懸念される点が影響している可能性がある。
≪浅草≫一方、多くの外国人観光客も訪れる浅草(台東区)では、若者や外国人を中心に200人中98人がマスクを着けておらず、着用率は約5割。米国から観光で訪れたニックさんはマスクは携帯していたが使っていなかった。「米国ではほとんどの人が着けていない。それに慣れてしまった」と話した。イタリアから訪れたマッテーオさんも「イタリアではマスク着用者はもっと少ないね」と語った。
浅草のほかにも原宿、渋谷、新宿など多くの外国人が足を運ぶ観光地では、他の場所と比べて着用率が落ちる傾向が見られた。
今後、これらの観光地から脱マスクの雰囲気が広がっていく可能性が考えられる。 (山内 健司)
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