Pages

Tuesday, October 31, 2023

「X」のスーパーアプリ化苦戦、サービス障害も頻発…マスク氏のツイッター買収1年 - 読売新聞オンライン

kuebacang.blogspot.com

 【ニューヨーク=小林泰裕】起業家のイーロン・マスク氏がツイッター(現・X)を買収してから27日で1年が経過した。相次ぐ仕様変更もあって利用者は減少し、経営は悪化しているとみられている。マスク氏が掲げる「スーパーアプリ化」への道は険しい。

 Xの公式アカウントは26日、「この1年で100以上の機能を追加した」と投稿し、新体制の成果を強調した。10月にはビデオ通話機能が導入され、27日には月額16ドル(日本では1960円)で広告の表示が消えるプランも発表された。

 しかし、利用者は減少続きだ。調査会社センサータワーによると、今年9月の世界での1日あたりの平均利用者は1億8300万人で、昨年10月から15%減った。Xとは対照的に、競合するインスタグラムなどは利用者を伸ばしている。

 その要因とみられているのが相次ぐ仕様変更だ。今年7月には利用者が1日に閲覧できる投稿数に制限がかけられ、長く親しまれた青い鳥のマークも「X」になった。自動投稿に関する仕様が変わり、日本では自治体が災害情報を発信できなくなる事態も起きている。

 問題投稿の増加も深刻だ。英調査研究機関の戦略対話研究所によると、マスク氏の買収前後で反ユダヤ主義の投稿が2倍に増えた。イスラエルとイスラム主義組織ハマスの衝突を巡っても、大量の偽情報が拡散している。投稿の内容が問題視されて凍結されていた数千以上のアカウントが復活したことが一因とみられる。

 大規模なリストラで従業員が激減したこともあり、サービスの障害も頻発している。こうした状況を敬遠し、多くの企業が広告の出稿を取りやめた。AP通信によると、今年のXの広告収入は2022年の半分以下になると見込まれる。

 マスク氏は買収に総額440億ドル(約6・6兆円)を投じた。金融機関から借り入れた資金の返済も重荷で、経営は悪化している。

 10月にはフィリピンなどで投稿や返信機能の利用に年会費1ドル(約150円)を請求するサービスを試験的に開始したが、課金制度を無理に拡充すれば利用者が離れる恐れもある。

 マスク氏はXを決済サービスなどあらゆる機能を搭載したスーパーアプリにする方針を示しているが、「業績を好転できなければ、身売りもありうる」(ITジャーナリストの三上洋氏)との声も出ている。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 「X」のスーパーアプリ化苦戦、サービス障害も頻発…マスク氏のツイッター買収1年 - 読売新聞オンライン )
https://ift.tt/aOxVPUN

No comments:

Post a Comment