アメリカのみならず、世界のテクノロジー業界の牽引役でもあるイーロン・マスク氏。そんな稀代の天才とバイデン政権との関係性が、悪化の一途を辿っている事実をご存知でしょうか。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』では、Windows95を設計した日本人として知られる中島聡さんが、バイデン政権がイーロン・マスクに対して続けている「嫌がらせ」の数々を紹介するとともに、米政権がかような行動に出る理由を解説。さらにマスク氏への攻撃が、「民主主義にとっての悲劇」を招くことを懸念しています。
プロフィール:中島聡(なかじま・さとし)
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。
テスラのオートパイロット搭載車もリコールに。悪化するバイデン政権とイーロン・マスクの関係
● Biden’s alarming harassment of Elon Musk
バイデン政権が官僚組織を使って、Elon Muskを攻撃していることを非難する記事です。
Elon MuskがTwitterを買収して以来、バイデン政権とElon Muskの関係が悪化しています。
Elon Muskが買収する前のTwitterは、(バイデン政権と同じ)リベラルな思想ベースで検閲をかけており、保守的、もしくは、リベラル思想に反対する発言者の言論を封じて来ました。
それにはバイデン政権も関与しており、新型コロナが猛威を振るっている頃には、ワクチンに反対する人たちの言論を封じるようにとの指示が、バイデン政権からTwitterやFacebookに出されていたことが知られています(「White House working with Facebook and Twitter to tackle anti-vaxxers」)。
Twitterを買収したElon Muskは、Twitter(今ではX)を「さまざまな思想の人が自由な発言をする場」として再定義し、過去にTwitterが凍結してきたアカウントを再び使えるようにして来ました。
その行動が理由なのかどうかは、不明ですが、その時期から、バイデン政権のElon Muskに対する攻撃が始まったことは事実です。
最近だと、NHTSA(National Highway Traffic Safety Administration)がTeslaのAutopilotをリコールの対象にしましたが(運転手に対する警告不足)、多くの人は、これをバイデン政権による嫌がらせだと指摘しています。リコールそのものは、ソフトウェア・アップデートで対応できるので、コストはかかりませんが、Teslaのブランドイメージを傷つけることには役立っているし、Autopilotの動作中に起こった事故に関して、その理由はTeslaにあるとする訴訟がいくつか起こされていますが、今回のリコールは、それらの裁判の結果に影響を与える可能性があります。
さらに凄いのが、FCCがStarlinkに与えるとされていた、$885 millionの補助金を突如キャンセルした事例です。この補助金は、離島などのリモートな地域にハイスピード・インターネットを提供することが出来た会社に与えられる補助金で、現時点では、Starlink以外にそんなサービスを提供できている会社は存在しません。にもかかわらず、FCCは「すべての地域でハイスピード・インターネットが提供できていない」という理由で補助金をキャンセルしましたが、実際のサービスの評価まで2年の猶予があることを考えれば(「2025年末までに、辺鄙な地域の40%にハイスピードインターネットを提供する」ことが、この補助金を受けるのに必要な条件です)、このキャンセルもバイデン政権の嫌がらせと解釈されても仕方がありません。
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