(CNN) 米起業家イーロン・マスク氏は23日、仏パリで開催された「ビバテック 2024」の基調講演にリモートで登壇し、人工知能(AI)は私たちの仕事をすべて奪うことになるが、それは必ずしも悪いことではないと語った。
マスク氏は「おそらく私たちは全員仕事がなくなるだろう」と話し、仕事が「任意」になる未来について語った。「趣味のような仕事をしたければ、仕事をすればいい」「そうでなければ、AIやロボットがあなたの望む商品やサービスを提供してくれるだろう」
このシナリオが機能するためには「ユニバーサル・ハイ・インカム」が必要だと話したが、それがどのようなものかについては触れなかった(個人の収入がどのくらいかにかかわらず政府が一定額の金銭を提供するユニバーサル・ベーシック・インカムと混同してはならない)。
マスク氏は「モノもサービスも不足することはないだろう」と語った。
同氏は、AIに関する懸念について率直な発言をしている。マスク氏は基調講演でこのテクノロジーを最大の恐怖と呼んだ。イアン・バンクス氏が高度なテクノロジーによって運営される社会を理想郷として小説化した「カルチャー」シリーズを挙げ、非常に現実的で「未来のAIを最もよく描いている」と述べた。
一方でマスク氏は、仕事のない未来において人々が満たされていると感じるかどうかについて疑問を呈した。
「コンピューターやロボットが自分より何でもうまくできるようになったら、人生に意味はあるだろうか」「人間にはAIに意味を持たせるという役割はおそらくまだあると思う」
マスク氏はさらに「SNSはドーパミンを最大化するAIによってプログラムされている」ため、保護者に子どものSNSを見る量を制限するよう呼び掛けた。
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