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Thursday, June 20, 2024

イーロン・マスク氏、カンヌで広告業界との関係修復図る - ブルームバーグ

kuebacang.blogspot.com

ソーシャルメディアのX(旧ツイッター)を所有する世界一の富豪イーロン・マスク氏は19日、フランスで開かれた広告業界の祭典「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル」に出席し、緊張しがちな広告業界との関係修復を試みた。

  大手広告代理店 WPPのマーク・リード最高経営責任者(CEO)が、壇上でマスク氏にインタビューし、昨年の広告業界に対する暴言について質問した。

  「昨年11月、あなたは私たちに対し、『くたばれ』と言いましたが、どういう意図だったんでしょうか」というリード氏に対し、マスク氏は、発言は言論の自由を制限しようとする一部の広告主のことを指しており、Xは各ブランドにとってより安全な場所になるよう前進してきたと述べた。

  マスク氏の暴言は、収益の大部分を広告に依存するソーシャルメディアの責任者として、最初の数年間の苦労を反映している。当時、一部の大手広告主は、Xで容認されるコンテンツへの懸念から広告を停止しており、マスクは、それがXの破滅につながることを心配していると発言していた。

マスク氏、下品な言葉でXの広告主罵倒-会社の息の根止める恐れ 

Elon Musk during a session at Cannes Lions International Festival Of Creativity on June 19.

カンヌライオンに出席したイーロン・マスク氏(6月19日、フランス・カンヌで)

Photographer: Richard Bord/WireImage

  マスク氏はインタビューで、「広告主は、自分たちのブランドと親和性があると考えるコンテンツの隣に広告を表示される権利がある」と述べ、第三者機関による審査では、ブランドの安全性確保に関して、Xが高い評価を受けたと強調した。

  それでもマスク氏は、Xとしては言論の自由を制限するよりは収益を減らす方を常に選択をする、と述べた。マスク氏はXのコンテンツ制限の一部を緩和し、禁止されていた多くのアカウントを復活させた。Xを利用して陰謀論を広め、1億8700万人余りのフォロワーに過激な意見を増幅させているマスク氏自身の行動も、問題視されている。

  「私は時々、墓穴を掘ることがある」とマスク氏は言った。「フィルターを通してばかりいると、本当のことが言えなくなる。本当のことを言えたほうがいい」とも述べた。

  マスク氏と広告業界との険悪な関係は、Xの買収を巡る混乱を受け、WPPを含む複数の広告代理店がクライアントにXへの広告掲載の一時停止や中止を検討するよう提言した直後から始まった。

  Xは11月、Xから広告主を「悪意を持って」追い出そうとしているとして、米メディア監視団体メディア・マターズ・フォー・アメリカを提訴した。同団体は、アップル、IBM、オラクルの広告が親ナチス的なコンテンツの隣に掲載されていると報じた。

  Xは現在、売上高や利益を公表していないが、ブルームバーグは以前、マスク氏の発言以前の2023年の総広告収入は約25億ドル(現行レートで約3950億円)にとどまるペースだと 報じていた。同氏による買収前の丸々1年である21年からはおよそ45%の落ち込みを反映することになる。

  マスクとXのリンダ・ヤッカリーノCEOは、理論上、X内でマーケティング担当者により質の高い広告の場を提供するという新たな動画パートナーシップを通じ、Xの広告事業の強化を図っている。

  ただ、マスク氏は同社のビジネスを広告事業以外に多角化させようともしている。最も顕著なのは、買収完了直後に刷新したサブスクリプション・サービスの販売を開始したり、Xを決済サービスを備えた「何でもできるアプリ」にする計画を発表したりしたことだ。

原題; Musk Seeks to Mend Fences With Advertisers at Cannes Festival(抜粋)

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