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Sunday, February 2, 2020

和太鼓~目には見えない効果~ [澪標 ―みおつくし―] - 大阪日日新聞 - 大阪日日新聞

澪標 ―みおつくし―

杉村 春美
杉村繊維工業株式会社・Fabrico・マネージャー 再織手織り教室講師 

2020年2月3日

 技術がともなっていないので、大きな声では言えないが、細々と続けている趣味がある。「和太鼓」を習っている。仕事終わり週1回、1時間半程度で、運動不足の私には、体力作りに負担にならず、気がつけば10年以上続いている。

 最初は「街に太鼓チームを作るので、メンバーが足りないから来て」と誘われて、家族全員で始めた。子どもは塾やクラブがあり、中学生になると辞めていき、主人も少年野球の指導のため時間が取れなくなり、非力な私ひとりが残った。山の中で、『ポツンと一軒家』のようなところに、先生の道場がある。行く途中、鹿やイノシシが道に飛び出てくる。冬になると道が凍り雪が積もる。

 思いっきり太鼓をたたいて「ハーハー、ゼーゼー、キツいわぁ」と1曲終わる度に崩れ落ちる。平均年齢50歳超えのチームである。腕はパンパンになり、息切れもする。「いつまで続けられるんやろうか」と言いながら、メンバーみんな仲良しで辞めずに続いている。練習終わり、ストーブを囲んでの茶話会が1時間ほど、もれなくついてくる。そこで日頃の愚痴やら近況報告、冗談を言い笑い合う。

 数カ月前、姉妹都市の守口市民まつりに呼ばれ、和太鼓をたたいて来た。きれいな公園にサッカー場やテニス場があり、会場はたくさんの人たちであふれかえっていた。良いお天気で芝生が青空に映えて、演奏する私たちも気持ちが良かった。

 出店もたくさんあり、私たちは演奏を終えると、一目散に大きくて立派な大根めがけて野菜売り場の行列に並んだ。食べ物の屋台もいくつもあり「何食べる?どれにするか悩むわぁ」「こんなに買って食べきれる?」と言いながら行ったり来たり。市民手作りのおでんにおすしを食べ、焼きたてのあん入りお餅も食べて大満足。そんなおまけの楽しみが、長く趣味を続けていける理由なのかもしれない。

 毎年、高槻市の淀川和太鼓フェスティバルにも出演している。若い高校生チームに、私たちのような熟年チームまで、年齢層の広い超満員の太鼓フェスティバルだ。各チームの力強い和太鼓のリズムが全身に響く。私たちも「暗めでスモークもお願いします」と、舞台の高度な照明、音響技術に助けられて、力を奮い起こしてたたく。「感動した」と大きな拍手をもらい胸が熱くなる。

 それに、和太鼓にはもう一つ、女子にはうれしい美容効果もあると思っている。腕を上げ下ろしするので、胸筋が鍛えられて、胸が下に落ちないような気がするのだ。年齢の割には、キープしてるような。バストが垂れない効果やバストアップ効果があるのではないかと、私は確信している。それを女友達に得意げにしゃべると、私を見て「それは、もとの胸が小さ過ぎて、垂れへんだけちゃう!」って。それはひどい!そんな言葉が返ってくるなんて。

 しかし、冷静に自分の姿を眺めてみると「確かに〜」と納得した私である。そんないまだ認められないバストアップ効果もあきらめず、「継続は力なり」をモットーに、また今年も和太鼓道場に通うのであった。

 (和歌山県橋本市、すぎむら・はるみ)

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