【ロンドン=篠崎健太】ウクライナを侵攻したロシアへの経済制裁強化を受け、週明け28日の原油相場は大幅高で始まった。国際指標であるロンドン市場の北海ブレント先物(期近)は、日本時間朝の取引開始直後に1バレル105ドル台まで浮上した。欧米がロシアの大手金融機関を国際決済網から排除する措置に動き、世界有数の産油国である同国からの供給不安が意識された。
北海ブレント4月物は前週末25日の清算値比で一時7ドルあまり上げ、105.07ドルまで買われた。24日につけた期近物としての2014年8月以来の高値水準(105.79ドル)に近づいた。米WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物の期近物も一時7ドル強上げて1バレル99ドル台に乗せた。
ロシアは米国とサウジアラビアに次ぐ世界3位の産油国で、世界の石油生産量の約1割を占める。地理的に近い欧州はロシアへの依存度が高く、国際エネルギー機関(IEA)によると21年は日量400万バレル程度を輸入する最大の供給元だった。
欧米諸国は金融機関が国際送金の情報をやり取りする「国際銀行間通信協会(SWIFT)」からロシア大手銀を排除する制裁強化を決めた。ロシアとの代金決済が難しくなり石油製品の輸出に悪影響が出る可能性が警戒されている。ウクライナにはロシアと欧州をつなぐ原油パイプラインも走り、戦闘が激化した場合の物理的な輸送リスクもくすぶっている。
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