【ワシントン=鳳山太成】イエレン米財務長官は22日、トランプ前政権が中国製品に課した制裁関税の引き下げについて「検討する価値がある」と述べた。高インフレを抑える手段として、政権内で選択肢に上っていると明らかにした。
米ブルームバーグテレビで「インフレに対処するためにできることはやりたい」と述べ、対中関税の引き下げを検討課題に挙げた。高インフレを抑えるうえで「望ましい効果がある」とも指摘した。
イエレン氏は「我々は中国に関する貿易戦略について慎重に再検討している」と語った。中国から何らかの譲歩を得ずに関税を下げれば、与野党から中国に弱腰と批判されるのは確実だ。このためバイデン政権は対中関税を維持してきた。
トランプ前政権は中国の知的財産侵害に対処するため、2018年7月から制裁関税を順次発動した。消費財や電子部品など幅広い中国製品に最大25%の関税を上乗せしている。産業界はコスト負担になっている関税の引き下げを求めている。
3月の米消費者物価指数(CPI)の上昇率は前年同月比8.5%と約40年ぶりの水準に達した。国民の不満が高まるなか、中間選挙を控えるバイデン政権は戦略石油備蓄の放出など様々な対応策を打ち出している。
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