1-3月(第1四半期)の米経済は市場予想に反して縮小した。縮小は2020年以来。堅調な消費を背景に輸入が急増したことで、純輸出が全体を押し下げる格好となった。
今回の統計はバイデン大統領にとっては新たな頭痛の種だが、インフレ抑制を図る米金融当局が、これを受けて積極的な利上げをためらう可能性は低い。
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この日の統計は、必ずしも米経済の弱さやリセッション(景気後退)の兆候を示唆しているわけではなく、GDPの算出が四半期ごとにいかに大きく変動し得るかを示している。1-3月期に縮小した主因は輸入急増と輸出減少、および民間在庫の伸び鈍化だ。米経済は前年同期比では3.6%拡大した。
純輸出と在庫を合わせて成長率が4ポイント程度押し下げられた格好。政府支出の縮小も影響した。
一方、GDPから純輸出と在庫を除いた実質国内最終需要は前期比年率2.6%増と、昨年10-12月の1.7%増から伸びが加速した。実質最終需要は基調的な需要の強さを測る指標。
コメリカバンクのチーフエコノミスト、ビル・アダムズ氏は「第1四半期は消費支出や企業による投資、雇用が力強く伸びた。米経済は今年の始まりの数カ月、リセッションに陥ってはいなかった」と指摘。「4-6月(第2四半期)は再びプラス成長となるはずだ。貿易赤字と在庫の向かい風が弱まるとみられる」と述べた。
バイデン大統領は1-3月期の経済縮小について「テクニカルな要因」によるものとのコメントを 発表。雇用や個人消費、投資は全て力強いままだと指摘した。
個人消費
米経済の最大部分を占める個人消費は2.7%増。昨年10-12月は2.5%増だった。サービス支出の寄与度は1.86ポイント、財は若干のマイナス寄与で消費者の行動の変化を映している。
インフレ調整後の民間投資は9.2%増。設備機器と知的財産への投資が伸びた。住宅投資は2.1%増えた。
純輸出の寄与度はマイナス3.2ポイント、在庫はマイナス0.84ポイントだった。在庫は昨年10-12月には5.3ポイントのプラス寄与となっていた。
米金融当局が注目する食品とエネルギーを除いたコアの個人消費支出(PCE)価格指数は年率5.2%上昇した。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題: U.S. Economy Posts Surprise Contraction, Belying Solid Consumer(抜粋)
(詳細やエコノミストの見方、バイデン大統領のコメントなどを追加して更新します)
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