塩野義製薬は24日、開発中の新型コロナウイルスの治療薬について、臨床試験(治験)の結果を発表した。治験中に流行した変異型「オミクロン型」の特徴とされる呼吸器4症状と発熱については改善効果があったとした。下痢など治験評価の全12症状を複合的にみると、プラセボ(偽薬)群と比べ統計学的に有意な差は認められないとしている。
2月25日に厚生労働省に製造販売承認を申請する際に示した治験のデータについて、事後解析で判明した詳細なデータを追加して公表した。治験は428人の軽症・中等症患者を対象に、症状の改善とウイルスを減らす効果を確認することを目的に実施された。
症状改善は、鼻水やせきなど呼吸器4症状と発熱について改善したことが確認された。嘔吐(おうと)や下痢などを加えた12症状に関するプラセボ群との複合的な比較で、統計学的に有意な差は認められなかった。体内のウイルス量を下げる効果については、3回投与後に感染力のあるウイルスを持つ患者の割合がプラセボ群と比較して90%減少した。
塩野義は治験終了前に実用化できる「条件付き早期承認制度」の適用を求めている。厚労省の一部には「症状の改善効果が示されていない」と慎重な声もあり、まだ承認されていない。
塩野義は足元で軽症・中等症患者を対象に最終段階の治験などを実施している。海外でも治験の開始に向け準備しており、米国政府と供給に向けた協議も進めている。
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