3日の米株式相場は小幅続伸。再びボラティリティーの高い展開だった。経済をリセッション(景気後退)に追い込むことなくインフレを抑制するソフトランディングに米金融当局が成功するかどうか、トレーダーらは追加の手掛かり材料を待っている。
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S&P500種株価指数は荒い値動きの末に上昇。資源会社や銀行など景気に敏感な銘柄の上昇が目立ったほか、小型株も値上がりした。一方、テクノロジー銘柄は相対的に振るわなかった。
S&P500種は前日比0.5%高の4175.48。ダウ工業株30種平均は67.29ドル(0.2%)高の33128.79ドル。ナスダック総合指数は0.2%上昇。
米国債市場ではニューヨーク時間午後4時9分現在、10年債利回りが1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)未満低下の2.97%。米国債安の最悪期は 過ぎたかもしれないとの観測で、利回りが落ち着きを取り戻した。
連邦公開市場委員会(FOMC)はインフレ抑制のために政策金利を最大5%まで引き上げる必要が生じるだろうと、国際通貨基金(IMF)の元チーフエコノミスト、ケネス・ロゴフ氏は 述べた。 パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)は、債券市場はインフレや世界の中央銀行による金融政策引き締めの圧力を受け続けるため、景気サイクルの現段階においては株式の方がより良い投資先になると指摘した。
外国為替市場ではドルが主要10通貨の大半に対して下落。一方でオーストラリア・ドルは上昇。同国中央銀行が予想を上回る 利上げを決定し、追加利上げが必要になるとの見通しを示唆したことで買われた。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%低下。前日の上昇分の大半を失った。ニューヨーク時間午後4時9分現在、ドルは対円で変わらずの1ドル=130円16銭。ユーロは対ドルで0.2%高の1ユーロ=1.0526ドル。
ニューヨーク原油先物相場は反落。商いは薄かった。欧州連合(EU)はロシア産燃料の購入を制限するとみられているが、中国でロックダウンの動きが広がっていることが警戒された。
米金融当局は大幅利上げを実施するとみられており、これも需要鈍化につながる可能性がある。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物6月限は、前日比2.76ドル(2.6%)安の1バレル=102.41ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント7月限は2.61ドル安の104.97ドルで終えた。
ニューヨーク金先物相場は反発。この日は米10年債利回りとともにドルが下落し、金の支えになった。FOMCは通常よりも大幅な利上げに踏み切ると予想されている。インフレ抑制で積極策が講じられるとの見方から、金投資家のセンチメントは弱気に傾きつつある。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は、前日比0.4%高の1オンス=1870.60ドルで終了した。
原題: Dizzying Pre-Fed Day Ends With Gains for Stocks: Markets Wrap(抜粋)
Dollar Falls Against Most G-10 Peers Ahead of Fed: Inside G-10(抜粋)
Oil Drops as China Lockdowns Overshadow Russian Output Risk(抜粋)
Gold Wavers as Traders Weigh Fed’s Expected Tightening Path(抜粋)
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