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Thursday, June 9, 2022

高校生「マスクは顔の一部」「素顔に違和感」…表情読めず、気持ちすれ違う不安も - 読売新聞オンライン

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 新型コロナウイルス禍による人々の内面への影響に迫った連載「『コロナ警告』ゆらぐ対人関係」(5月30日~6月4日、計5回)には、読者からメールやファクス、手紙などで70件以上の反響が寄せられた。マスクを巡る記事には、互いの表情が読み取れないことへのもどかしさを訴える声が相次いだ。

 連載1回目は、マスク着用が日常化したことで素顔を見せることに抵抗を感じる若者らを取り上げた。「生徒のマスク依存が心配」という長野県松本市の私立松本第一高校の 小柳おやなぎ湖香みか 教諭(60)は、1年と3年の生徒に連載記事を読んで考える授業を行い、生徒24人分の感想を届けてくれた。

 多かったのは「マスクはもう顔の一部」との声だった。高3の女子生徒(17)は「学校でご飯を食べる時に手で顔を隠したことがある」と話し、ある男子生徒は「マスクなしの自分の顔に違和感を感じる」とつづった。

 マスクは、自分や相手の気持ちを隠す側面もある。ある生徒はマスク姿の自分を「ゲームのアバター(分身)を操作しているみたい」と例えた。別の女子生徒はマスク姿同士の会話を「LINEと同じ。表情を読み違い、気持ちがすれ違ってしまうことが怖い」と話した。

 マスクを外したいという生徒もいる。高3の男子生徒(17)は「マスクは息苦しく、収束後は外して以前のような自由な生活に戻りたい」と話す。ただ、素顔をからかう風潮が生まれているため「マスクを着けたいという人の価値観も尊重したい」と言う。

 高3の女子生徒(18)は「顔が半分隠れた状況で、人と出会い、別れるのは、やるせない気持ちでいっぱい」と吐露し、素顔で人と会える日常が早く戻ることを待ち望んだ。

 地域住民のふれ合いが減ったと感じる人もいる。

 さいたま市のパート従業員女性(61)は、マスクに帽子と眼鏡を着けた近所の男性とすれ違った経験を、「完全交流拒否の姿勢にみえ、目であいさつすらできなかった」と記した。人の笑顔を見る機会が減ったことが残念で、コロナ禍後は「マスクを外して思いっきり笑おう」とのメッセージで結んだ。

 マスクによる子どもへの影響を紹介した2回目の連載記事を読んだ人からは、政府への注文の声も寄せられた。

 1歳10か月の孫がいる東京都世田谷区の会社経営女性(65)は「孫は生まれてから口元を覆った人ばかりの世界しか見ていない。笑ったり、怒ったりという感情表現が弱いようにも思う」と心配し、「政府は未来を担う子どもたちが健全な生活を送れるよう、しっかりと考えてほしい」と訴えた。

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