Pages

Saturday, February 25, 2023

壇蜜さん マスク外すか否か:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

kuebacang.blogspot.com
写真・図版
  • 写真・図版

壇蜜のまんずまんずセレクション

 【秋田】「不織布マスク、売ってないなぁ」とあちこちのドラッグストアやスーパー、コンビニなどを見て回ってため息をつき、インターネット通販にていわゆる「転売されたマスク」の金額のあまりの高額さにおののき、知人から、購入できないからと一度使った不織布マスクを煮沸して再利用していると聞き、使い捨てマスクを洗って乾かすは今までになかった発想だと驚き……。

 「すっかり世の中変わっちまった」とつぶやかずにはいられなかったのが3年前の春あたりだったろうか。

 当時の私は早々に不織布マスクを手に入れることを諦め、「無いなら作ろう」と布マスクをミシンで作っていた。

 素材であるガーゼも品薄で、手芸店では「お一人様○○センチまで」と、生地の購入制限までされていた。

 そのうち手ぬぐいからマスクを作る術を覚えたり、バンダナも簡易的なマスクになるんじゃないかと改造したり(ちょっとステレオタイプのギャングみたいな仕上がりになったが)、マスクのことばかり考える日々を数カ月過ごした。

 今だから思う。冷静さを保つ人々もいただろうが、多くの人々が地球規模でどこかおかしくなっていた。

 この数カ月に及ぶマスク不足が生み出した人の非情さや義理堅さ、発想の珍プレー好プレーを「マスクカプリチオ(マスク狂騒曲)」として後世に語り継ぎたくなったのは私だけではないだろう。

 ちなみに私が見た中で世界ビックリマスク代用品ランキング一位は「半分に切ったオレンジの中身をくりぬいて耳にかけるヒモを通したオレンジマスク」だ。生産国は……アジアのとある国とだけいっておく。

 ナイスアイデア賞は「家内のブラジャーを半分に切ったんです。もう片方は家内が使ってますよ」と自慢げに語るタイの屋台を営む殿方に決定しているが。

 3月半ば、ついにマスク着用判断が国民一人一人にゆだねられる。正直、もめる、騒ぐ、分断するの三拍子しか予想できない。

 しかし、この感染症蔓延(まんえん)期間に培われた忍耐力や発想の柔軟性、良い意味でも悪い意味でもスルーするスキルはきっと激しい抗争的なものにつなげない力を発揮してくれるだろう。

 「皆考えは違うけど、まずは自分や大切な人が感染しない努力を」と心に留めてその日を迎えたい。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 壇蜜さん マスク外すか否か:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル )
https://ift.tt/yeotEmU

No comments:

Post a Comment