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Tuesday, March 7, 2023

そろり「脱マスク」 戸惑う業界も… 13日から着用緩和「個人の判断」に - 産経ニュース

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3月13日以降のマスク着用に関する「お知らせ」を掲示するスポーツバー=福島市(芹沢伸生撮影)

新型コロナウイルス禍の日常に欠かせない、いわば必須アイテムの「マスク」着用ルールが近く緩和される。政府はこれまで屋内では基本的に着用を推奨していたが、13日からは屋内外を問わず、個人の判断に委ねる。新規感染者数は全国的に減少傾向とはいえ、完全に収束したとは言い切れない。「脱マスク」を巡り戸惑う関係業界の対応に迫った。

地方議員

「有権者はまだマスクを外すことに抵抗感があるだろうから、これまで通り感染防止対策としてマスクを着用する」。4月の青森県議選に臨む現職、鳴海恵一郎氏(50)は13日以降もマスク姿を続けるという。ただ、「われわれは顔を売ってなんぼの世界。有権者と十分な距離を保てる場合はマスクを外すこともある」。

特に、新人候補は迫る統一地方選に向けて顔と名前を有権者に覚えてもらうのに必死だが、顔が隠れるマスクは〝障害物〟といえる。新人候補を擁立する公明党群馬県本部は着用について「有権者との距離で判断することになるだろう。(選挙カーの上での)街頭演説なら外すが、距離が近い場合は難しい」と話す。山梨県議選に出馬予定の若手議員は「街頭演説以外は着用するつもり」と語る。

今のところ、多くの議員が場所や周囲の反応を見極めながら着脱を判断する様子見の状況だ。「距離が保てても高齢者が多い場所での演説ではマスクを着ける」という秋田県議の島田薫氏(66)。有権者との握手も「まだ早い」とし、引き続きグータッチなどで対応するつもりだ。

飲食店

コロナ禍で営業時間短縮や酒類提供禁止など制約を強いられた飲食店業界。これまでマスク着用に加え、大声での応援を控えるよう求めていたスポーツバー(福島市)経営の男性(44)は「個人の判断になるが、13日からマスクなし、声出しもOKにしたい。スポーツバー本来の形に戻る」と脱マスクを歓迎する。

ただ、マスク姿の客が目立つ場合などは、男性もマスク着用で接客するケースもあるという。「(感染防止策として)マスク着用で観戦するお客さんに、マスクなしを認めていることを説明するつもり。でも、理解してもらえるか…」と困惑気味だ。

関東地方で店舗展開する「山田うどん食堂」は来店客に「飲食時以外もマスク着用は求めない」(山田食品産業の担当者)。政府方針に沿って個人の判断に委ねる考えだ。従業員はマスク着用を継続する方針だ。

秋田市で居酒屋を営む70代の男性は県内の新規感染者数の減少傾向を踏まえ、今月1日からカウンター席の仕切り板を撤去。マスク着用はお客さんに任せていたが、する人はいなかった。ただ、飛沫感染を防ぐため「私自身はしばらく着用を続ける」と強調する。

交通機関

政府はマスク着用について個人の判断とする一方、重症化リスクの高い高齢者らへの感染を防ぐため、混雑した電車やバスの車内などでは着用を推奨する。

昨年9月、路線バスの運転手がマスクを着用していない客の乗車を拒否したとして、国土交通省中部運輸局から行政処分を受けた伊豆箱根バス(静岡県三島市)。13日以降の対応について「社内で協議中(1日時点)。混雑時の対応などさまざまなケースがあり、細部を詰めている」(担当者)という。

路線バスと地下鉄を運営する仙台市交通局は4月1日以降、車内放送などを通じて車内での会話を控え、咳エチケットを守るよう促す程度にとどめる。混雑でも乗客がまばらでも、これまで協力を求めていたマスク着用には触れない方針だ。

一方、電車やバスに比べて「走る密室」といわれるタクシー業界。「感染が心配なのでマスクは外せない。何よりお客さんが嫌がるでしょ」と、JR宇都宮駅前で客待ちのタクシー運転手が話すように、マスク生活は続く。

群馬県のタクシー会社「日本中央交通」の担当者も「運転手のマスクは外せませんよ。お客さんは自主判断だが、病気の方ら不特定多数が乗車されるから車内のアクリル板も外せないだろう。むしろ、これからは花粉症の季節なので、換気しづらいのが悩ましい」と漏らす。

13日以降、マスクを外す人が増え、街角の景色が変わる可能性はあるものの、時と場所に応じてマスクが手放せない「ウィズ・マスク」の日常は当面、続きそうだ。

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