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Thursday, October 19, 2023

コロナ交付金のマスクや消毒液、不適切な使い方112億円…自治体側「必要量の算出は難しい」 - au Webポータル

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 新型コロナウイルス対策に使われる国の地方創生臨時交付金(コロナ交付金)で、自治体がマスクや消毒液といった医療用品を必要以上に買い込んで大量に余らせるなど不適切な使い方が約112億円あったことが会計検査院の調べでわかった。

 コロナ交付金は2020~22年度に18・3兆円が予算化され、うち約9・1兆円は、コロナ対応であれば原則として自治体の判断で使える。これまでにも、一部の自治体がイカのモニュメント制作や公用車の購入をするなどし、使い方について議論を呼んでいた。

 検査院は今回、20~21年度に住民の感染対策などで自治体が物品を購入した約1600事業を調査。その結果、55事業で購入量の半分以上が一度も使われていなかった。品目で見ると、マスクや消毒液、テレワーク用のパソコンなど90品目の計約4・8億円分が未使用だった。

 横浜市では20年度、マスクや防護服など約14億円分を購入して医療機関に配布したが、22年度末時点で消毒液(800リットル)やプラスチックガウン(約56万枚)などが使われず、約1・3億円分の交付金が不適切と指摘された。同市の担当者は「感染拡大の中、物品の必要量を算出するのは難しかった。指摘は真摯(しんし)に受け止める」としている。

 このほか、コロナ交付金を活用して児童や生徒らに1人1台のタブレット端末などを整備する事業で、18府県と422市町村が端末の保守やソフトの使用について単年度契約の原則に反し、業者との間で10~2年間の契約をしていたことも判明。超過期間分の交付額は約107億円だった。大半の自治体では、交付金の条件には超過期間の扱いが明示されていなかったことから、長期契約が可能と判断していたという。

 検査院は18日、コロナ禍の緊急的な物品購入であったとしても、半分以上余るのは不適切などと指摘。国に対し、余った分の有効活用や、契約期間の明確化を図るよう求めた。内閣府は「契約の取り扱いを明確にし、物品購入は必要量の妥当性を確保するよう周知する」としている。

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