「富裕層鈍感」はアハモにしない
菅義偉政権が肝煎りで推し進める「携帯電話料金値下げ」。シェア約9割を占める大手キャリア3社に対する政府の値下げ圧力に、まずKDDI(au)とソフトバンクが傘下のサブブランドで安価な料金プランを発表した。しかし武田良太総務大臣からは「引き下げ努力が不十分」と、手つかずのメインブランドの料金値下げを求められていた。
そうした流れの中で、ついに最大手のNTTドコモが値下げに踏み切った。2021年3月スタートの新料金プラン「ahamo(アハモ)」である。アハモは月額2980円。データ容量は20GB。国内通話は最初の5分は無料でかけ放題。そのうえ、追加料金なしで5Gにも対応。それでいて契約期間の縛りもなければ、解約金の設定もない。
ハッキリ言って破格である。KDDIやソフトバンクはもちろん、格安スマホと比べても安すぎるし、既存のNTTドコモの料金プランさえ否定する破壊的な価格設定だ。第4のキャリアである楽天モバイルは、アハモと同じ月額2980円だが、繋がりやすさや地域カバー率はNTTドコモが楽天を圧倒する。さらに、アハモは最初の5分は通話無料で20GBのプランとなると、携帯電話ユーザーのほとんど大部分がこの範囲になる。よほど動画やゲーム漬けの生活をしているようなヘビーユーザーでなければ、月20GBの容量でまず事足りる。
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