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Friday, August 5, 2022

ガス供給で自らの首を絞めたプーチン、ロシア国益を大きく毀損 日本向けサハリン-2 LNG供給契約の行方はいかに(1/14) - JBpress

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日本向けサハリン-2 LNG供給契約の行方はいかに

遠くに見えるのが「サハリン-2」のLNG工場。手前は日露戦争時の日本軍上陸記念碑(横倒しにされている、2018年9月、筆者撮影)

プロローグ
世界の耳目を驚かすプーチン大統領

 今年2022年6月、ロシアでは世界の耳目を驚かすビジネス関連事件が2件、唐突に続発しました。

 ロシア(露)からバルト海経由ドイツ向け天然ガス海底パイプライン(以後、P/L)輸送量が唐突に削減されました。

 理由は、露ガスプロムが修理に出した「ノルト・ストリーム①(以後、NS①)」用ガスタービンが戻ってこないというロシア側説明です。

 露V.プーチン大統領(69歳)は6月30日、大統領令416号に署名。サハリン島北東部沖合のオホーツク海にて原油・天然ガスを探鉱・開発・生産している「サハリン-2プロジェクト」に対し、事業会社「サハリン・エナジー社」の権益を、今後新規に設立されるロシア法人に無償譲渡させる内容です。

 この大統領令により、サハリンから日本向けLNG(液化天然ガス)供給契約に黄信号が灯りました。

 上記大統領令を受け、ロシア政府は8月2日、政令1369号を発令。この新規ロシア法人は、サハリン州の州都ユージノ・サハリンスク(旧豊原)に設立されることになると発表されました。

 ただし、具体的にいつ設立されるのかは現時点では不明です。

 世界の耳目を驚かせた、東西2つの事件の本質は同根です。

 この点を指摘している日系マスコミは皆無で、とてもおかしな解説記事も流れています。

 雑誌『選択』(2022年8月号)「サハリン2 謀略の真相」のように、間違いだらけの記事も流れています。

 本稿では、ロシアによるこの2つの暴挙を概観することにより、≪問題の本質は何か≫を考察したいと思います。

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