フランスの老夫婦が屋根裏部屋で見つけた木製のマスクが国際的な騒動になっている。フランスの公共放送「TV5モンド」などが報じた。
老夫婦が2021年9月、マスクを見つけ、古物商に150ユーロ(約2万3500円)で売却した。古物商は後にその本当の価値が分かり、22年3月、オークションハウスで競売にかけたところ、420万ユーロ(約6億5800万円)で落札された。
そのニュースを知った夫婦は古物商に対し「本当の価値を誤解させた」として、売却無効の訴訟を起こしたが先日、敗訴した。裁判所によると「夫婦はマスクの歴史的、芸術的価値をもう少し評価すべきだった。許しがたい過失と軽薄さがある」という理由だ。
このマスクはガボン共和国のファン族のもので、世界に10体ほどしか存在しないという。ファン族内で拝火信仰をする秘密結社「ンギル」の魔術師がこのマスクを着用し、村の治安を維持するために練り歩いたとされる。
1917年に老夫婦の親戚がガボンから持ち帰り、長年、屋根裏でほこりをかぶっていたようだ。
オークションのカタログには「フランス植民地総督ルネ・ヴィクトル・エドワード・モーリス・フルニエ(1873~1937年)がおそらくガボン訪問中に、未知の状況で1917年頃に収集された」と明記されている。レオナルド・ダビンチの絵画よりも希少で、ピカソにインスピレーションを与えたという。
ガボン暫定政府は「植民地総督がマスクを購入した証拠はない。窃盗だ」として、返還を求める訴訟を起こしたが、フランスの裁判所は12月10日、却下した。
2万円と6億円では大違いだ。
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