イーロン・マスク氏はドーナツが大好き。
Dimitrios Kambouris / Staff/ Brian Hagiwara/Getty Images/ Trisha Gopal/Insider
- テック業界のビリオネアたちは、自身の食生活を明かしている。それは時に奇抜で、時に不健康だ。
- 比較的最近では、イーロン・マスク氏が毎朝ドーナツを食べていると明かした。
- テック業界の大物たちの"食へのこだわり"を紹介しよう。
一風変わった食生活を送る富裕層は少なくない
イーロン・マスク氏。
Gilbert Carrasquillo/GC Images
パーソナルシェフを雇ったり、健康的な食べ物をいくらでも手に入れられるお金があるからといって、ビリオネアたちが必ずしもからだにいい食生活を送っているわけではない。
パレオダイエットやビーガン（完全菜食主義）といった最新のトレンドを試す人がいる一方で、朝食にチョコレートを食べたり、何日も食事を全くとらないテック界の億万長者もいる。
"お金"について彼らを参考にするのはいいかもしれないが、健康面についてはよく考えた方が良さそうだ。
ヴァージン・グループのリチャード・ブランソン氏は、紅茶を1日に20杯くらい飲む
リチャード・ブランソン氏。
Hollis Johnson/Business Insider
｢イングリッシュ・ブレックファスト・ティーがなかったら、どうやって生きていけばいいのか分からない｣とブランソン氏は2016年、Daily Mailに語っている。
ブランソン氏の朝はフルーツのサラダとミューズリー（シリアルの一種）で始まる。時々キッパーという魚料理を食べることもある。
ブランソン氏はカリブ海に浮かぶプライベート・アイランド｢ネッカー島｣で暮らしている
ネッカー島で夕食を楽しむブランソン氏（左）。
Virgin Unite
ブランソン氏の日常は運動、家族との時間、そして仕事の打ち合わせで構成されている。仕事の打ち合わせは｢ムードを明るく｣するために｢ランチタイムを挟む｣のが好きだと2017年のブログ投稿で明かしている。
夕食については｢物語が共有され、アイデアが生まれる｣グループでの食事を好むと話している。夜は11時頃に就寝し、6時間ほど眠るという。
テニスをするために、朝は6時くらいに起きて、個人秘書にEメールを書いてもらうとブランソン氏は語った。
アマゾンの共同創業者ジェフ・ベゾス氏は、朝に"自分時間"を持つのが好きで、健康的な朝ごはんを食べると話している
ジェフ・ベゾス氏。
Lia Toby/Getty Images
ベゾス氏の婚約者ローレン・サンチェス氏は2023年、ベゾス氏が毎週日曜日の朝はパンケーキを作ってくれると明かした。
｢彼は毎回ベティクロッカーの料理本を出してくるので、わたしは『OK、あなたは世界一頭が切れる人なのに、どうしてまだこれが覚えられないの？』と言うんです｣とサンチェス氏はウォール・ストリート・ジャーナルに語った。
また、サンチェス氏によると、ベゾス氏はパーソナルトレーナーのウェス・オカーソン（Wes Okerson）氏とともに｢ワークアウトにも非常に熱心だ｣という。
日曜日のパンケーキを食べない時のベゾス氏の朝食は、エキセントリックな選択になることも
REUTERS/Kim White; Pixabay; Harrison Jacobs/Business Insider
D Magazineによると、ベゾス氏は2014年のある小さなeコマース会社（最終的にアマゾンが買収）との打ち合わせで、朝食に地中海のタコ、じゃがいも、ベーコン、グリーンガーリックヨーグルト、ポーチドエッグを頼んだという。
ベゾス氏は｢君はわたしが朝食に食べるタコだ。メニューを見た時、それはわたしにとって理解できないもので、持っていないものだった。だからわたしは朝ごはんにタコを食べなければならない｣と言ったと伝えられている。
投資家のマーク・キューバン氏は2014年、朝はコーヒー1杯と｢Alyssa's Cookies｣のクッキーを2枚食べると語った
マーク・キューバン氏。
Michael Cohen/Getty Images for The New York Times
メーカーの公式サイトによると、同社のクッキーはたんぱく質や食物繊維が豊富で、炭水化物が少ないという。
同社の共同創業者がクッキーのサンプルと5万ドルを出資してくれるよう頼む手紙をキューバン氏に送ったのがきっかけで、キューバン氏はこの会社に投資したとCNBCは報じている。
｢ただ食べているだけじゃなく、（このクッキーを）食べてわたしは生きている。朝、昼、晩と食べる日もあるといっても過言ではない｣とキューバン氏は自身の会社の公式サイトで語っている。
ちなみに、キューバン氏のお気に入りは｢ヘルシー・オートミール・バイト｣だ。
キューバン氏にとっての｢究極の食事｣は、マクドナルドのサラダにいくつか食材を足したものだという
John Lamparski/Getty Images
キューバン氏はマクドナルドでサラダを2つ購入したら、それを大きな器に移して｢コーン、カッテージチーズ、レリッシュとクルトンの代わりにザクザクと食感のいいシリアルを少し｣入れると2017年に『Men's Journal』に語っている。
ただ、キューバン氏は2019年、自分はベジタリアン（菜食主義者）だと明かしている。リアリティ番組『シャーク・タンク』のあるエピソードで、植物由来の代替肉の会社に25万ドルを投資し、肉を食べるのを止めたという。
｢これでわたしはトップ記事に載る。イメージキャラクターになるんだ｣とキューバ氏は話している。
マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ氏はあまりにもダイエットコーラが好き過ぎて、1日に3～4回飲むという
ビル・ゲイツ氏。
Gates Foundation
｢（ダイエットコーラの）缶は年間35ポンド（約16キログラム）くらいのアルミニウムになるだろう｣とゲイツ氏は2014年に書いている。
ミシュランの星を持つ人気シェフのジョルディ・クルス（Jordi Cruz）氏は2023年、ゲイツ氏が自分のレストランを2日間貸し切ってダイエットコーラしか注文しなかったことがあると明かしている。
ゲイツ氏の食習慣は、他のビリオネアたちに比べてあまり良くない
Taylor Hill/Getty Images
ゲイツ氏は朝食に｢ココアパフ｣というチョコレートシリアルを食べると語っている。ただ、元妻のメリンダ・ゲイツ氏はかつて、ゲイツ氏は朝食自体を食べないと話していた。
ゲイツ氏はチーズバーガーも大好きなようだ。2016年のRedditのAMA（Ask Me Anything：何でも聞いて）で、好きなサンドイッチは何かと聞かれると、｢チーズバーガー、チーズバーガー、チーズバーガー｣と答えた。
ネットフリックスの『天才の頭の中：ビル・ゲイツを解読する』では、｢タン（Tang）｣という粉末ジュースが好きだと語っている。
CNBCによると、ゲイツ氏は｢『タン』というオレンジの甘い飲み物（の粉末）を買って、食事に行く代わりにオレンジの『タン』を手の平に出して、それを舐めながら仕事をしていた｣とこのドキュメンタリー作品の中で語った。
スティーブ・ジョブズ氏はその独特な食習慣で知られていた
スティーブ・ジョブズ氏。
Jeff Chiu/AP
ウォルター・アイザックソン氏の伝記によると、アップルの共同創業者であるジョブズ氏は一度に1つか2つの食べ物を何週間も食べ続けることがあったという。
ある時はにんじんとりんごだった。また、ある時は｢フルータリアン（果食主義者）｣で果物、野菜、ナッツ類、シード類、穀物しか食べない時もあったという。
ジョブズ氏はリード大学の1年生の時に｢肉を断つと誓い｣、のちに穀物や牛乳も口にするのを止めたとアイザックソン氏に語っている。
ジョブズ氏は、菜食主義のおかげで体臭が気にならないと考えていたようだ
Justin Sullivan/Getty Images
アイザックソン氏の伝記によると、ジョブズ氏はそのおかげで自分はデオドラントを使ったり、シャワーを定期的に浴びずに済んでいると考えていたようだ。
ジョブズ氏は数日間断食することもあり、強い高揚感が得られると話していたという。
2003年に膵臓がんと診断されると、ジョブズ氏は食事で自分を癒そうとし、ジュースにした果物やにんじんをたくさん食べた。
5年後、膵臓の一部を切除すると、再び魚やその他のたんぱく質を食生活に取り入れるようになった。ただ、2011年に亡くなるまで、ジョブズ氏はほとんど流動食を食べていた。
テスラのCEOイーロン・マスク氏も、健康的な食生活を送っているわけではない
イーロン・マスク氏。
Tech Insider/Recode/NASA
｢もし食べずにもっと働ける方法があるなら、自分は食べないだろう｣とマスク氏はアシュリー・バンス（Ashlee Vance）氏の伝記『イーロン・マスク：未来を創る男』で語っている。
マスク氏はかつて朝食を抜いていた。もしくはチョコバーやドーナッツで1日をスタートさせていた。
Entrepreneurによると、マスク氏は｢甘いものを控えようと思っているから、オムレツとコーヒーを食べるべきかな｣と2017年に語っている。
ただ、実のところ、あまり食生活は変えていないようだ。マスク氏は2023年、毎朝ドーナッツを食べているとX（旧Twitter）に投稿している。
2020年には｢美味しいものを食べて短命な方がいい｣とも語っている。
マスク氏にとって昼食は、朝食と同じように取るに足らない食事だ
『ビッグバン★セオリー：ギークなボクらの恋愛法則』に出演したマスク氏。
Monty Brinton/CBS via Getty Images
打ち合わせの最中にアシスタントが何を持ってこようと、自分は｢5分でたいらげる｣とマスク氏は語っている。
その代わり、マスク氏は夕食を大切にしている。夕食の席はしばしばビジネスの場となる。マスク氏は2015年のRedditのAMAで、フランス料理とバーベキューが好きだと明かしている。
ゲイツ氏と同じく、マスク氏もダイエットコーラが好きなようだ
Twitter/@elonmusk
マスク氏は2022年、自身のベッドサイドテーブルだという写真をXに投稿した。写真にはノンカフェインのダイエットコーラが4本写っていた。
同氏はこれまでに何度か、この飲み物への愛を示してきた。
2007年には、1日に8本飲んでいたこともあったとInc.は紹介している。
｢あまりにハマり過ぎて、周辺視野が失われていくような感覚に陥った｣とマスク氏は語っている。ただ、それ以来、テスラのオフィスではノンカフェインのダイエットコーラを出すようになったという。
2022年には、ダイエットコーラが｢自分の寿命を縮める｣としても気にしないとXに書き込んだ。
メタのCEOマーク・ザッカーバーグ氏は、さまざまな食生活を試してきた
マーク・ザッカーバーグ氏。
Mark Zuckerberg
2011年には、自分が仕留めた動物の肉だけを食べるという｢個人的な挑戦｣をしていた。
Fortuneによると、ザッカーバーグ氏はフェイスブックの投稿でこの目標を発表した。同氏の｢自分が食べるものを仕留める｣食生活には、ヤギ、豚、鶏、ロブスターなどが含まれる。
ザッカーバーグ氏は自分が仕留めた食べ物を友人や来客にためらうことなく分け与えた
Steve Jennings/Getty Images for TechCrunch; REUTERS/Lucas Jackson
ザッカーバーグ氏はツイッターの共同創業者ジャック・ドーシー氏を夕食に招いて、自分が仕留めたヤギを振る舞ったこともあると、ドーシー氏がRolling Stoneに明かしている。ヤギは冷たかったので、自分はサラダを食べ続けたことを覚えているとドーシー氏は語った。
ただ、ドーシー氏の食習慣も独特だ
ジャック・ドーシー氏。
Richard Drew/AP
2012年、ドーシー氏は当時、朝は固ゆでたまご2つにしょうゆをかけて食べると明かしていた。
流行りの食事法を試したこともある。ドーシー氏はかつてビーガンだったが、βカロテンの摂り過ぎで肌がオレンジ色になってしまったので、2013年には精製された砂糖や穀物、加工食品を食べることを禁じた、狩猟採集型の食生活を現代に取り入れるパレオダイエットに切り替えた。
断食（ファスティング）について語ったこともある
REUTERS/Stephen Lam
ドーシー氏は2019年、平日は1日に1度、夜しか食事を取らず、土日は断食していることを明かした。シリコンバレーで当時流行っていた｢インターミッテント・ファスティング（断続的断食）｣と呼ばれる食生活を実践していた。
おかげで集中力が高まるとドーシー氏は話していた。
ただ、2020年には週に7回、夕食のみ取っていると明かした。
｢最初にやった時は… 3日目くらいに、幻覚を見ているような感覚だった｣とドーシー氏は語った。
｢奇妙な感じだった。でも、そのあと2回やってみると、わたしたちの毎日がいかに食事を中心に回っているのかがよく分かった。長時間ファスティングをしていると、時間が本当にゆっくりと過ぎていくんだ｣とドーシー氏はポッドキャスト『Ben Greenfield Life』で2019年に話していた。
ドーシー氏同様、バイオテクノロジー起業家のブライアン・ジョンソン氏も健康法に強いこだわりを持っている
ブライアン・ジョンソン氏。
Dustin Giallanza
カーネル（Kernel）の創業者であるジョンソン氏は、自身が｢プロジェクト・ブループリント｣と呼ぶプログラムを通じて"身体の時計"を数十年巻き戻したいと望んでいる。
同氏は毎朝、20種類以上の薬やサプリメントを飲み、完全菜食主義の食生活を続けている。1日の摂取カロリーは1977kcalに制限しているという。
また、朝起きたらすぐに｢グリーン・ジャイアント｣と呼ばれるスムージーも飲んでいる。このスムージーにはスペルミジンやクレアチン、コラーゲンペプチド、ココアフラバノールといった化合物も入っている。
OpenAIのCEOサム・アルトマン氏は、子どもの頃からベジタリアンであることを2018年のブログ投稿で明かしている
サム・アルトマン氏。
Sven Hoppe/dpa via Reuters Connect
この投稿で、アルトマン氏はメチルB-12、オメガ3、鉄、ビタミンD3をサプリメントで摂っているとも明かしている。
最近では糖尿病の治療薬メトホルミンも服用しているという。メトホルミンは老化を遅らせる方法の1つとして、バイオハッカーに人気だ。
ウォーレン・バフェット氏は2015年、自分の｢4分の1はコカ・コーラ｣でできているとし、1日に12オンス（約355ミリリットル）のコーラを5本飲んでいるとFortuneに語っている
ウォーレン・バフェット氏。
Scott Morgan/Reuters
バフェット氏は、1本目は｢ポテトスティックス（potato stix）｣と一緒に飲むことが多いとしつつ、時々アイスクリームと合わせることもあるとFortuneは伝えている。
同氏は、保険数理表では6歳が最も死亡率が低いので、自分は｢6歳のように｣食べると冗談めかして話していたという。
友人のビル・ゲイツ氏は、バフェット氏が主にマクドナルドのハンバーガーとオレオを食べているのを見てきたとFortuneは指摘している。
からの記事と詳細 ( マスク、ザッカーバーグ、ゲイツ、アルトマン… テック界の大物たち11人の｢食へのこだわり｣ - Business Insider Japan )
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