【ニューヨーク=杉藤貴浩】米国でマスクの着用が徐々に復活している。年初の爆発的な新型コロナウイルス感染が落ち着いて以降、大半の人々がマスクなしの生活を満喫していたが、冬場を迎えてコロナなど三つの感染症拡大が重なる「トリプルデミック」の脅威が増大したためだ。主要都市などでは屋内での着用を呼びかけ、一部は義務化も検討している。
東部ニューヨーク市近郊のニューアーク・リバティー空港では13日、利用客の2〜3割がマスクを着けていた。米国では1月に1日100万人以上が感染したコロナの大流行が収まり、各地でマスク着用義務が撤廃された。屋内施設や公共交通機関でもマスク姿をほとんど見かけなくなっていただけに、逆戻りしたと感じさせる光景だ。
マスクをして搭乗を待っていたローラ・リークさん(50)は「今は密集する場所でマスクをしている。いろいろな感染症に気をつけたいから」と話した。
人々が恐れるのは新型コロナと季節性インフルエンザ、秋に乳幼児らの感染が拡大した呼吸器系疾患を引き起こすRSウイルスによる「トリプルデミック」。コロナ禍の落ち着きで感染症対策が手薄になったこともあり、三つが同時に拡大する危機が高まっている。
米疾病対策センター(CDC)の8日の報告では、全米で人口の13.7%がコロナ感染レベルが「高い」と分類された地域に住んでおり、前週の4.9%から急増。米メディアによると、インフルエンザやRSウイルスの影響も加わり、すでに一部で医療機関の
米国では今後、クリスマスや、年末年始の帰省や旅行で人々が大移動する。ニューヨーク市は9日、公共施設の屋内などでのマスク着用を強く呼びかけることを決めた。全米人口最多のカリフォルニア州ロサンゼルス郡では8日、公衆衛生責任者がマスク着用を訴えるとともに、感染状況がさらに悪化した場合は着用義務を復活させる考えも明らかにした。
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